日昇のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)について深掘りしてみました
株式会社日昇が事業を行っていく上で掲げている「ミッション・ビジョン・バリュー」について、まとめました。
会社のこれからの方向性を知りたい既存社員、日昇の求人に応募を検討されている方に読んでいただきたいです。
※株式会社日昇では25期(2024年9月~)に、MMVを一部リニューアルしました。
MVVとは
企業のMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)は、会社の目標や理念を表すものです。
MVVの要素は会社の方向性を明確にし、従業員や顧客、パートナーなどとの共通の理解を促進する役割を果たします。ミッション、ビジョン、バリューは、会社の公式な文書や声明に記載されることが多いです。
しかし大切なのは、実際の行動や意思決定に反映されることです。
ミッション、ビジョン、バリューが明示され、日々の仕事の中に根付いているとメリットが多くあります。
まずは「組織の方向性」や「目標」が明確になること。会社がどの方向に進んでいるのかを理解しやすくなります。仕事はチームプレイなので、共通の目指すべき方向性のあるほうが効率的です。成果が出やすくなり、業績や成果が向上します。
そして、企業文化が醸成されます。組織としての意思決定に迷ったら立ち戻れるよりどころがMVVなのです。
会社と社員、また社員間で共有された価値観が明確であれば、組織のアイデンティティが際立ちます。既存社員とのつながりが強化されるほか、採用活動の際には近い価値観を持った求職者と出逢いやすくなります。
顧客やビジネスパートナーに対してもMVVは重要です。会社が何を目指し、どのような価値を提供するのかを理解し共感してもらえたら、顧客やビジネスパートナーとの関係性は強固になります。
日昇のミッション・ビジョン・バリュー
日昇のMVVについて見ていきましょう。
現在掲げているMVVは2019年に、社長が主導となり作成されました。その後、社内周知を進めるのと並行して少しずつ微調整が加えられています。
社員が増えてきた2022年からは、ミッション、ビジョン、バリューのさらなる社内浸透を目標に掲げています。社員全員が同じ方向を向いて業務を遂行していけるよう、社内制度や取り組みから改善してます。
社内浸透させていく過程で、理念の一層の明確化・社員への伝わりやすさの工夫などの理由から、2024年9月にMMVは一部リニューアルされました。
とはいえ、もともと会社として大事にしている価値観の根本は変わっていません。
ここからは、社長の言葉でMMVを語ってもらいました。
ミッション【使命・存在意義】
ミッションは、会社が存在する目的や使命、存在する意義を簡単に言い表したものです。業界や市場においてどのような役割を果たし、お客様や社会全体にどのような価値を提供するかを示します。
新しい価値の創造
日昇が考える「新しい価値」の「新しさ」とは、2種類あります。
①世の中にない新しさ
今後の世の中を予測して、0から1を創り出し市場に投入します。先例のない課題にチャレンジします。
たとえば日昇では、インテリアのEC事業で培ったノウハウや技術をフル稼働して、「IoTプロダクト」の商品開発と販売促進に注力しています。
IoTとは「Internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。あらゆるモノがインターネットでつながり、情報のやり取りをする技術のことです。
IoT技術が身近になり、人々の暮らしがより豊かになる世界を実現したい。
インテリアを選ぶくらいの感覚で、気軽にIoTプロダクトを手に取ってほしい。
このような想いから、世の中にまだ普及が進んでいないIoTプロダクトの商品開発を行っています。日昇の主力商品である天井照明と「IoT電球」を組み合わせた商品が売れ筋です。
②人が気づいていない新しさ
切り口を変えるだけで価値を生むモノ、サービス、アイデアを追い続けています。
これは、日昇の主力商材であるインテリア照明があてはまります。日昇がEC事業をスタートさせた頃、日本で「照明」といえば「家電製品」という認識がほとんどでした。(今でも多数派かもしれません。)「家電」として照明を買うお客様は、照明に「明るさ」や「機能性」を求めています。
しかし、北欧などのインテリア先進国では、照明を「部屋を明るくする道具」だけではなく、「インテリアの一部」として捉えています。
私たちは「家電」としてではなく、日本ではまだ少なかった「インテリア商材」の位置づけで、照明の販売をはじめました。
それによって「デザイン性」や「他の家具との調和」などを重視したいお客様から支持を得ています。今までとは切り口を変え、照明の新たな「価値」を訴求したことで成功してきました。
価値の創造は、プロダクトの創造だけにとどまりません。サービスや販売方法、しくみ、新規事業などの新しい取り組みなど、あらゆる分野で新しい挑戦をし続けます。
たとえば日昇では、オウンドメディア「伊予暮らしの情報メディア ヒノボリ」を立ち上げました。会社の在籍する愛媛県伊予市近隣の情報を発信していく地域メディアです。
ヒノボリを起点に、大手メディアから取材を受けたり、ヒノボリイベントへ社外の人が来社してくれたりします。新しい取り組みに挑戦し続けることで、社外の多くの人に興味を持ってもらえる存在になりました。
日昇の社員は、価値の創造のための業務に集中します。
新しい価値を創造できたとしても、お客様まで伝えきれなければ、価値は存在していないのと一緒です。私たちは「伝える」スキルを磨き続ける必要があります。常に学び続け、創意工夫していきます。
ビジョン【目指す理想の姿】
ビジョンは、会社が目指す将来の理想的な姿を表すものです。長い目で見た展望や組織の成長戦略を示します。そのため、目標達成に向けた方向性を提供します。
また、ビジョンは社内外のステークホルダーに対して魅力的な未来像を伝え、共感を生む役割も果たします。
光とテクノロジーのリーディングカンパニー
リーディングカンパニーが何かというと、一定の業界で指導的地位にある企業のことです。
今までは家具や雑貨などいろんなことをやってきましたが、特に「光」と「テクノロジー」の分野において、業界を引っ張っていけるような地位に辿り着きたいです。
お客様に対しては、日昇の商品を使っていると、生活がちょっとよくなっている、ちょっとアップデートしていると感じてもらいたいと考えています。
社員に対しては、会社が「革新と学びの場」になっていくよう、会社として努めます。
バリュー【行動指針・大切な価値観】
バリューは、社員の行動指針や会社が大事にする価値観を表します。
会社が重要視する価値観、迷ったときに優先する価値観は何か、社員の意思決定や行動の際に影響を与えます。
日昇のバリューは5つあります。
学びへの渇望
「渇望」のイメージは、砂漠で喉が渇き、水が欲しくて欲しくてたまらない状態です。「学び」でも同様の状態にしていきます。
たとえば、人の話をなんとなく聞き流す人もいれば、そもそも聞いていない人もいます。これからの自分の行動にどう活かせばよいかを考えながら聴く人もいるでしょう。
いろんな聞き方があるとは思いますが、「学びへの渇望がある」とは、情報を得たときに、自分はどう活かせるかを考えている状態。つまり、前向きに捉えていく「思考の癖」や「姿勢」が重要です。
学びを渇望する人が社内に増えていけばいくほど組織として強くなり、当社のミッションやビジョンが体現されると考えています。
№1への挑戦
「ノミの法則」という話を知っていますか?ノミはジャンプ力に優れていて、30cm~1mもジャンプができる生き物です。
ノミをコップに入れて透明のフタをかぶせる実験をします。ノミは当初、コップから逃げ出すために何度も飛び上がり、フタにぶつかります。しかし、しばらくすると、フタを外してもフタのギリギリまでしか飛ばなくなってしまうそうです。
「ノミの法則」は、上限を決めてしまうと挑戦を諦めてしまい、高く跳べなくなってしまうことを示唆しています。「無理だ」と思い込み自分自身の限界を決めてしまう経験、みなさんにもありませんか?
心の制限を解くためにも、目標は高く設定し、達成できると思って行動してみてください。自分の限界を超えて挑戦するからこそ高い成果が得られます。
どのようなNo.1でも構いません。自分にとっての高い場所を目指しましょう。
10数年前に1人からスタートしたEC事業は、今では楽天市場のライト・照明ジャンルでシェアNo.1を取れています。最初は夢にも思っていなかったポジションです。次のNo.1を目指すため、会社としても引き続きチャレンジしていきます。
遊び心のある創意工夫
どのような仕事もクリエイティブな要素があります。それを「遊び心」と表現しています。
ゲームやスポーツで、より高いレベルをクリアするために没頭した経験はありませんか?遊び心を使って、普段の仕事をより楽しみ、前向きに取り組むことでイノベーションを産み出していきたいです。
仕事というものは、ある一定の型を作ると楽にこなせるようになります。しかし、それだけでは進歩がありません。
工夫を凝らし、仕事を楽しむ努力をする。そして、仕事を楽しめる「ゆとり」を持てるよう、日々の仕事を改善する。そのような創意工夫を凝らしていきます。
重要業務への集中
日昇にはまじめに仕事に取り組む社員ばかりですが、努力の方向性を間違うと成果が出ません。「正しい努力」をし続けることが重要です。
安宅和人氏の著書「イシューからはじめよ」には、仕事を始める前にどれだけ的確な「テーマとなる問い=イシュー」を設定できるかが、成果をもたらすために重要である、と書かれています。
日昇では3か月にいちど、個人と所属チームの目標設定を行いながら仕事を進めています。3か月という短い期間は、目標の軌道修正がスムーズに行えて効果的です。
また、目の前の多忙さに振り回されず『緊急度が低く重要度の高い仕事』を意識して仕事に取り組むことも重要です。正しい方向に向かってコツコツ努力し続ければ、自分も会社も確実に成果を出せます。
信頼と前方注力
私たちは「ビジネス」という戦場にいます。戦場にはひとりひとり役割があります。他の人が任されている仕事のことは気にせず、自分のことだけに集中しよう、ということです。
他の人の役割を気にしだすと、戦場では円陣が崩れ、背中から撃たれます。そこから崩壊が始まり、組織的に弱くなります。やろうとしていることが達成できなくなります。
仲間を信頼し、「あの人に任せていることは必ずやり切る」と思いながら、社員一人ひとりが自分の仕事に集中できれば、組織として最大限の成果を出せるはずです。
MVV浸透のための取り組み
会社のMVV浸透のために、2022年からはじめた新しい取り組みを紹介します。
希望者を募り、始業前の30分間、週3~4日の社内勉強会を実施しています。勉強会には社長も加わり、仕事に対する考え方や人生ビジョン、目標設定についてなど、意見交換をしています。約3か月でメンバーを入れ替え、何度か開催しています。
ミッション、ビジョン、バリューを直接的なテーマとして話し合ってはいません。しかし、社長や会社の考え方を聞き、さらに参加メンバーと議論を交わすことで相互理解を深められ、会社として皆が同じ方向を向くことができています。
社長の感想
学びのモチベーションが高い社員一人ひとりと長い時間を共有し、密に話ができています。勉強会のテーマや具体例に合わせて、私自身の考えや会社のこれからの方向性を自然に伝えられている実感があります。業務中のミーティングでは伝わりきらない部分まで伝えられていますね。回を重ねるにつれて、参加メンバーの考え方の変化や努力が見えてくるのも興味深いです。朝の勉強会で学びあったことを、部署内で横展開していってほしいですね。
参加者の感想(一部)
リーダーってピラミッドの頂点に立つ人がなるものではなく、いい方向に導く人みんながなっているものだと価値観が変わりました。これは勉強会だけで価値観が変わったのではなく、日昇に入社して社長や上司をはじめ皆さんと関わっていくうちに変化したことでもあります。私もリーダーとしていい影響を与えることもできるんだと思って、これからも日昇、EC事業部をより良くしていくために頑張っていきます!
私は入社してすぐこの勉強会に参加させていただいて、「共通言語」「共通感情」がもっとも得られたものだと感じています。そこにいる人の考え方や話す言葉は違うな~と思うことは、新しい環境に入った時よくあります。以前はその部分を壁に感じ、時間が経たないと取り払えないものだと思っていましたが、経過時間は関係なくて、どれだけ深くコミュニケーションをとれているかなんだと気づくきっかけになりました。
勉強会を通して自分がこれからどうなりたいかが徐々に明確化してきました! また他のメンバーの考え方なども聞くことができて、とても勉強になります。
自分がどうなりたいか?何をやるか?を反復練習することにより、目標達成への正しいアプローチを身につけることができます。グループと個人学習により、目標達成のための勉強が習慣化できるようになるので、これだけでも価値があります。
会社としても、社員の一人ひとりの成長をサポートできるよう、取り組みを進めています。
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